国立大学財務・経営センター理事長 髙井 陸雄 (たかい りくお)

 
~「独立行政法人国立大学財務・経営センター」が残したもの~

 
 平成28年4月1日より独立行政法人(以下(独))国立大学財務・経営センターは「(独)大学改革支援・学位授与機構」となります。
 「(独)国立大学財務・経営センター」の前身である「国立学校財務センター」は国立学校設置法上の機関として平成4年に創設され、平成16年に「(独)国立大学財務・経営センター」となりました。発足から約24年、本年3月をもって、当センターは区切りを迎え、4月から新たな独立行政法人としてスタート致します。

 「国立学校財務センター」は、国立大学で急速に進む学生数の増加、施設の老朽化や狭隘化に対応するべく、国立学校財産の有効活用等について各国立大学と協力しつつ、専門的な業務に取り組む新たな機関が必要となり設置されました。「国立学校財務センター」は、特定学校財産の管理処分や、各国立学校財産の有効利用等に関する協力・助言、国立大学教職員のためのセミナー・研修等の実施、高等教育財政論等の調査研究活動などにあたりました。

 平成16年度の国立大学法人化に伴い、「(独)国立大学財務・経営センター」となった後も、国立大学法人等の教育研究環境の整備充実並びに財務及び経営の改善業務に携わってまいりました。平成19年以降の独立行政法人の合理化や事務・事業の見直しにより、現在は施設整備費貸付事業、施設整備費交付事業、旧特定学校財産の管理処分、承継債務償還の4つの事業を行っています。

 平成27年5月に「(独)国立大学財務・経営センター」と「(独)大学評価・学位授与機構」の2つの独立行政法人の統合が決まり、「(独)大学改革支援・学位授与機構」の名称で再出発することとなりました。当センターが実施している4つの事業を通じて、これまで当センターが国立大学法人等に果たしてきた機能と役割は、新しい組織に継承されます。

 国立大学附属病院が果たすべき公的使命・役割を着実に実現するために、附属病院の施設建設、設備購入に必要な資金の貸付けを行う「施設費貸付事業」、また、学生が快適な大学生活を送れるように、老朽化・狭隘化した施設の改修等に必要な資金の交付を行う「施設費交付事業」は、周りを取り巻く環境が年々変化している国立大学法人等のニーズに今後も間違いなく添うものと確信しております。

 特に、国立大学附属病院については、診療報酬の改定や消費増税等により厳しい状況に置かれていることから、適切な財務運営や経営改善の参考としていただくことを目的として、財務諸表等から病院経営のアラームとなる指標を作成するとともに、その可視化に取り組んでまいりました。
 また、国立大学等が保有している土地・建物等資産の有効活用や、施設費交付事業の財源確保の検討に資するため、外部有識者や専門家等を講師とする「資産活用に関する勉強会」を開催いたしました。

 「(独)大学改革支援・学位授与機構」においては、これらの取り組みを引き続き充実させていくとともに、統合によって生まれるシナジー効果を積極的に活用し、国立大学法人等のさらなる質の向上への支援に取り組むとともに、課せられた使命・役割をしっかりと果たして頂けるものと期待しております。

 来年度からの「(独)大学改革支援・学位授与機構」の活動にご期待いただくとともに、引き続きご指導、ご支援いただきますよう、心よりお願い申し上げ、統合にあたってのご挨拶とさせていただきます。
 最後になりましたが、これまで当センターに賜りました、文部科学省、各国立大学法人はじめ関係する各方面の皆様のご指導とご鞭撻に対し、深く感謝致しますとともに、厚く御礼申し上げます。

 
                        平成28年3月
                         独立行政法人国立大学財務・経営センター
                                    理事長 髙井 陸雄