※本ページは、平成17年5月26日・27日に開催した「国立大学法人等財務管理等に関する協議会」
 の事例紹介において、北海道大学から発表いただいたものです。

旅費業務のアウトソーシング
-国立大学法人北海道大学-

            

1.アウトソーシングの背景及び目的

 平成16年4月の法人化に伴い、法人として大学経営を中・長期的な視野に立って、各種業務の見直しを行い、業務の効率化、経費の削減等を図ることが求められている。このことから、本学においては次のとおり旅費業務を見直し、アウトソーシングを実施した。また、アウトソーシングの実施に伴い、パソコンのウェブブラウザを使用した旅費システムを併せて導入した。

(1)旅行申請及び旅行命令
 本学においては旅行者が旅行する場合は、旅行申請を旅行命令者に申請し、旅行命令者がその申請に基づく旅行命令を旅行者に発することとなっている。
 本学の各部局等においては、旅行者からの旅行申請を受け、旅行命令簿作成、出勤簿の整理等の業務を行っているが、その業務処理に多くの時間を要していることから、その手続を見直し、旅行申請及び旅行命令手続の簡素化を図った。

(2)旅行者が購入する航空券等の手配
 航空券等は、旅行者本人が個々の旅行会社等に出向き又は電話等により手配しているが、旅行者が一旦、航空券等の代金を立て替える必要があり、旅行者の負担となっている。そのため、これを見直し、旅行者の負担の軽減化を図った。

(3)旅費計算
 旅行者は、旅行命令に基づき、旅行を行い、それに要した旅行費等の経費の請求書を作成(実質は、各部局等の経理担当者が作成)し、本学に請求することとなっている。
 本学の各部局等においては、旅行命令及び出張報告に基づき、既存の旅費計算システム等を使って旅費計算を行い、旅費請求書を作成しているが、業務処理に時間を要していることから、旅費計算業務を見直し、旅費請求書作成の省力化を図った。

(4)旅費の支給
 旅費の支給は、本学の各部局等の経理担当者が旅費請求書に基づき、財務会計システムにデータを入力し、旅行者ごとに支給しているが、業務処理に時間を要していることから、旅費支給業務を見直し、軽減化を図った。


            

2.アウトソーシングの具体的内容

(1)旅行申請及び旅行命令
 従前、旅行申請及び旅行命令は、すべて書面による手続きとなっており、旅行者からの旅行申請書を受けて、各部局等の庶務担当者がすべての書類を照合し、旅行命令者の承認を得ていた。
 これらの手続を旅行者からの旅行申請情報に基づき、委託業者が用務先、用務内容、出張期間、予算区分等、旅行申請に必要な事項を旅費システムに入力し、それを各部局等で電子決裁することにより、旅行者の旅行申請及び旅行命令者による旅行者への旅行命令の手続きを行うこととした。


(2)旅行者が購入する航空券等の手配
 委託業者は、旅行者からの旅行申請情報に基づいて、チケット及びホテルの手配を行うとともに、その結果についてメール、ファックス等により旅行者に連絡し、必要に応じて旅行者へチケットの配達を行うこととした。ただし、航空券については、オンラインでの予約、チケットレス発券を行うが、事前にマイレージカード等を登録する必要がある。
 また、アウトソーシングに伴い、航空会社と法人契約したことにより、割引運賃が適用された航空券を手配できるようになった。
 なお、チケット及びホテルの手配は、委託業者以外からも行うことができるが、委託業者に依頼した場合は、手配したチケット等の支払を下記(4)のとおり行うことから、旅行者の経済的負担が軽減される。

(3)旅費計算
 従前、旅費計算は、各部局等の庶務担当者から旅行命令簿の送付を受け、各部局等の経理担当者が旅費システム等を使って旅費計算を行い、旅費請求書を作成していた。
 これらの手続を旅行者からの旅行完了情報に基づき、委託業者が旅費規則等に従った旅費計算を行うこととした。また、その情報を基に下記(4)のとおり旅費の支給を行うことにより業務の軽減化が図られる。


(4)旅費の支給
①航空券等の代金の支払
 上記(2)により、委託業者が航空券等の手配業務の中で生じた航空券等の代金については、旅行者が委託業者にその代金を支払うのではなく、委託業者が本学にその代金を請求し、本学から直接、委託業者に支払うこととした。

②航空券等以外の日当、宿泊料等の支給
 航空券等以外の日当、宿泊料等の旅費の旅行者への支払については、委託業者が行うこととした。また、旅費の支払については、委託業者が旅行者から旅行完了報告を受けてから3営業日以内に支払うこととした。

③招聘者等への旅費の支給
 招聘者等への旅費の支給については、部局事務担当者からの旅行情報に基づいて、上記②と同様に委託業者が交通費、日当及び宿泊料等の旅費を招聘者等に支給することとした。また、本学で航空券等を用意する必要がある場合には、委託業者が手配し、上記①により代金を本学に請求することとした。

④委託業者への支払
 委託業者は、支給した経費を1か月分取りまとめ、経費別、部局別に本学に請求し、本学は委託業者にその経費を支払うこととした。

⑤財務会計システム等へのデータ入力
 委託業者が旅行者に旅費を支給した場合には、委託業者は財務会計システムの予算差引に必要なデータを作成の上、本学に提供することとした。当該全学分の旅費支給データを事務局経理課において財務会計システムに取り込むことにより予算差引を行うこととした。
 なお、汎用システムである科学研究費補助金経理事務システムにおいても、同様の処理とした。


(5)試行運用
 旅費業務のアウトソーシングは、平成17年4月から事務局で試行運用している。この試行期間に、旅費システムの安定稼動、使い勝手の向上、及び委託業者における受注体制を確立し、安定運用を確認した上で、7月から全学での運用を開始する予定としている。


            

3.旅費業務の流れ


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